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ホームスタッフブログBbTubaご紹介 Meister Walter Nirschl 450L and …

BbTubaご紹介 Meister Walter Nirschl 450L and …

2023.02.20テューバショップ

セントラルBEEスタッフの野村です。

先日まで開催していたチューバフェア。多くのお客様にご来店いただき誠にありがとうございました。

 

さて、唐突になりますが…今回のフェアでお借りしたモデルでスタッフの私としても非常に気になっていた楽器をブログにてご紹介させていただきます。(普通は、こういったブログはフェア前orフェア中に投稿するものでは?少なくとも最悪でもフェア直後だよね?という意見が社外・社内からちらほら聞こえてきます…仰る通りです。大変申し訳ございません。)

 

今回ご紹介する楽器は

【B♭Tuba】 マイスター・ヴァルター・ニュルシュル 450L

輸入元のグローバル様のホームページに掲載されているニュルシュル氏のコメントを一部引用させていただくと「コンセプトの元となったのは第2次世界大戦以前のチェルベニーで、後にサンクト・ペテルブルクがコピーしたチェルベニーモデルです。」

…!!

弊社で輸入している、サンクトペテルブルク社202の源流はチェルベニーだった!!とニュルシュル氏は仰っています。

モデル202はドイツ人のツィンマーマン氏がロシアの首都サンクトペテルブルグに1875年に設立した金管楽器工場で作成されていたBbチューバの流れを汲んでいます。

約140年も前の話なので、ご本人に確認ができないのがなんともですが…

今回ルーツとされている、チェコのチェルベニー社は1842年創業、1845年にはBbコントラバスチューバを発明しており、当時は世界産業博覧会にも頻繁に出店していたとの事…ツィンマーマン氏もどこかしらでチェルベニーの楽器を目にしていてアイデアとして取り入れたのかもしれません。

 

そして、時は2020年代に戻ります。

左:サンクトペテルブルグ202L45V プレミアム

右:マイスター・ヴァルター・ニュルシュル 450L

 

外観のレイアウトは遠目で見ると同じです。

かなり似ているので、ニュルシュル氏が参考にした第二次世界大戦前のチェルベニーの個体がどういった楽器なのか非常に気になります…

 

しかし、似ているとはいえど、じっくり見るとかなり違うポイントがあります。

【外観の違い】

マウスパイプ取り付け方法・材質
サンクトペテルブルク 202L45Vプレミアム マイスター・ヴァルター・ニュルシュル 450L

 

各部ガードの幅・形状・長さ
左:サンクトペテルブルグ202L45V プレミアム

右:マイスター・ヴァルター・ニュルシュル 450L

 

主管支柱位置
サンクトペテルブルク 202L45Vプレミアム マイスター・ヴァルター・ニュルシュル 450L

 

譜面立て台座、ストラップリングの有無
サンクトペテルブルク 202L45Vプレミアム マイスター・ヴァルター・ニュルシュル 450L

 

指掛けの形状
サンクトペテルブルク 202L45Vプレミアム マイスター・ヴァルター・ニュルシュル 450L

 

3番抜差し管、4番抜差し管の取り回し
サンクトペテルブルク 202L45Vプレミアム マイスター・ヴァルター・ニュルシュル 450L

パッと見た感じでは、ニュルシュルがマウスパイプ直付けなのとガード系がしっかりしたものを装備しています。ここら辺は吹奏感に大きく影響がありそう…

3番、4番の取り回しが違うのも見逃せません。

 

この時点で試奏がかなり楽しみになってきました。

 

 

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【試奏の感想】

まず第一印象は

どちらも全然違う楽器です!

…………

………

……

価格帯もメーカーも違うから当たり前だろーー!!(# ゚Д゚)

と画面の前の皆様の「怒りの日」の旋律が聞こえますね…申し訳ございません。

 

それは私も承知の上です…

そもそも今回の企画は、ルーツが同じで金額が異なるのであれば、

ニュルシュル→サンクトペテルブルク社の202のグレードアップ版?

サンクトペテルブルグ→お求めやすいニュルシュル450Lといった感じになる?

という素朴な疑問から始まっています。

 

しかし、202Lと450Lは

良いor悪い

下位or上位

を越えた全く別路線の楽器といっても過言ではないかと思います。形が似ているからという理由だけで比べることが、そもそも間違いだったかもしれません。

(チューバでは実際は不可能ですが)自分で楽器を構える事なく目隠し試奏をしたら、この二機種が見た目がほぼ一緒の楽器だとはわからないと思います。

 

【マイスター・ヴァルター・ニュルシュル 450Lの感想】

このサイズの楽器とは思えないほどのしっかりとした抵抗感、まとまりのある音、重厚感を持つ楽器です。息のパワーがある人がしっかり吹いても破綻しない安定感。

しかし、コントロール不能な気難しい楽器かと言われるとそんな事はありません。楽器のサイズ感に見合った反応の良さも兼ね備えています。

物議をかもす発言かもしれないので書くのを迷いましたが…

イメージとしてはレスポンスの良さに定評のあるミラフォン社のB86A-Lに、安定感や重厚さ要素をプラスしたらこんな感じかも…と思いました。

マウスパイプ直付け、しっかりとしたガード、各部の巻き等がこちらの楽器の方向性となっているのかと思います。

管体がコンパクトで扱い易いのに、響きは重厚という最高の楽器です。

 

【サンクトペテルブルク 202L45Vプレミアムの感想】

普段は「小ぶりなのに程よい抵抗感と安定性があるBb管です…」とご案内をしていますが、ニュルシュル450Lと比べた場合には、レスポンスよくガンガン吹ける楽器という位置づけになります。

フローティング式のマウスパイプ、ガードの少なさ(ニュルシュル450Lと比べて)などのおかげで、鳴らしやすく、反応も抜群に良いです。

しかし、イエローラッカー仕様であっても「底抜けの明るさ!!」と言った軽快キラキラ系ではなく、落ち着いた音色を持っていますので、Bbチューバ特有の重厚感はちゃんとあります。

ここら辺に関してはニュルシュル450Lも同じなので、元祖のチェルベニーレイアウトの良さによるものなのかもしれません。

 

息をたっぷり入れてしっかり吹きたいけど、大きいBbTuba楽器はちょっと…という方は

マイスター・ヴァルター・ニュルシュル 450L

反応もよくて、扱い易い小ぶりな楽器が欲しいという方は、

サンクトペテルブルク 202L45Vプレミアム

という方向性でのご案内になるかと思います。

 

ご興味のある方がいらっしゃればぜひお試しいただければと存じます。

こちらのブログ掲載後しばらくは二機種吹き比べ可能ですが、タイミングによっては在庫が無い場合もございます。ご試奏をご希望の方は必ず事前のご予約をお願いいたします。

 

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