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ホームスタッフブログこのキイなんのキイ、気になるキイ ~木管キイ名称について~

このキイなんのキイ、気になるキイ ~木管キイ名称について~

2021.01.15フルートクラリネットオーボエファゴットサックスリペア

みなさんこんにちは! セントラル楽器 岸本です。

 

今回は、木管楽器のキイ名称について詳しくご紹介します。

修理に直接持っていけない時や、電話・メールで相談をするとき、「このキイのこと、なんて伝えたらいいかわからない…」と思ったことはありませんか?

 

一時期流行した「ラのやつ」みたいな呼び方でも問題ありませんが、正式名称を知っておくととっても便利ですよ!

(「ラのやつ」の正式名称は「Aキイ」です。)

 

セントラル楽器修理部では、木管楽器のキイの名称はそのキイを押したときにでる音の記譜名を標準語にしています。

 

記譜名とは、楽譜上でのドレミのこと。
(ピアノを基準に、ド=C、レ=D、ミ=E…。)

 

…文面で見ると「ん????」という感じですが、たとえばサックスの場合。

右手小指で押すこのキイ。

 

下の「ド」の音を出す時に使うキイなので、「LowCキイ」と呼んでいます。

ソプラニーノサックスからバスサックスまで、サックス一族の基本的な運指はほぼ同じです。

 

「ド」の音を吹いて実際に出てくる音(実音)は楽器の調によって異なりますが、キイ名称は記譜名を基準にしているので、共通して「LowCキイ」という名前です。 

 

移調楽器についてもっと知りたい方は…、お問い合わせください。

 

もう一つ、クラリネットの例を挙げてみましょう。

下管右手小指で押すこのキイ。

このキイは下の「ファ」と、上の「ド」のときに押すので、「F/Cキイ」と呼んでいます。

サックスと同様、BbクラでもEbクラでも、コントラバスクラでも共通です。

 

そしてさらにレバーについてもご説明します。

 

そもそも「キイ」とは管体に空いている穴(トーンホール)をふさぐためのタンポがついている部品のこと。
それを動かすために付随しているものを「レバー」と呼んでいます。

名称 目的 タンポ
キイ トーンホールを開閉する ついている
レバー キイを動かす ついていない

 

例えば、
クラリネットの右手小指で押す4つの板は「キイ」、左手小指で押す替え指の方は、それを動かすための「レバー」。

 

サックスの左手薬指の腹で押す高いファのキイは「ハイFキイ」、人差し指で押すいつもの「シ」の貝の上にあるやつ、あれは「ハイFレバー」や「フロントFレバー」と呼んでいます。

 

独自の呼び方を採用しているメーカーもありますが、国内主要メーカーや管楽器修理の専門学校では上記の名称が主に採用されています。

 

ちなみに
木管楽器は管体がいくつかに分解されますが、それぞれの呼び方は以下の通りです。

 

ピッコロ:頭部管・胴部管(主管)
フルート:頭部管・胴部管(主管)・足部管
オーボエ:上管・下管・ベル
イングリッシュホルン:ボーカル・上管・下管・ベル
ファゴット:ボーカル・テナージョイント・ダブルジョイント・ロング(バス)ジョイント・ベル
Bbクラリネット:バレル・上管・下管・ベル
バスクラリネット:ネック上管・下管・ベル
サクソフォーン:ネック・本管(管体)

 

…など。
こちらも色々な呼び方がありますが、セントラル楽器では主にこのように呼んでいます。

 

将来リペアラーを目指したい方、各楽器の教則本やメンテナンス本にも名称が載っています。
覚えておくと役に立つかも?
ぜひ参考にしてみてください!

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