修理に出すべき?よくある症状をご紹介【クラリネット編】
初めまして。
セントラル楽器 リペアセンターの川崎と申します。
クラリネットを吹いている皆様、最近楽器の調子はいかがでしょうか?
良い方も悪い方も必見!
クラリネットでよくあるあの症状は修理に出せば改善する?!
チェック方法や必要な修理をご紹介します。
目次
修理に出すと改善する可能性がある症状
修理が必要?チェック方法をご紹介します
どんな修理が必要になる?
やっぱり定期的なメンテナンスがおすすめ!
修理に出すと改善する可能性がある症状
- なんとなく吹きにくい
- 詰まったような音になる
- リードミスが頻発する
- 音の切り替わりがうまくいかない(スラーがかからない)
- キイを押すとカチャカチャと金属音がする
このような症状があるときには、楽器が修理を必要としている状態かもしれません。
修理が必要?チェック方法をご紹介します
「そんなことを感じたことはない」「よくわからない」
というクラリネット吹きの方にぜひ試していただきたい、楽器の状態をチェックする方法をお伝えします。
その1 開放のソを吹く
このとき、音が裏返りやすかったりはしませんか?
上管の閉じているキイのタンポがきちんとふさがっていないときに、リードミスのような音がします。
その2 チューニングのドの下のシを吹く
まずはドからシ、ここは比較的吹きやすいかと思います。
次にレからシ、レから左手のシのキイだけを押してスラーで吹けますか?
右手の小指のキイも合わせて確認してみましょう。
その3 シ♭の替え指を吹く
このチェックは上管と下管が正しく組み立ててあることが前提となります。まずはその確認を!
上管から伸びているキイの印の中に下管から伸びているキイが収まっていればOKです。
組み立て方が問題ないことを確認できたら、レジスターキイと左手の人差し指で押さえるシの音から右手の人差し指も一緒に押してシ♭を吹きます。
この音の切り替えはうまくいきますか?
シ♭が出なかったり発音しにくい時は調整が必要です。
皆様のクラリネットはいかがでしたか?
上記のどれかが当てはまった場合はもちろん、特に当てはまらなかった場合でも、キイを押したときにカチャカチャと金属音がするときには修理が必要かもしれません。
早めに楽器店へ修理を依頼しましょう。
どんな修理が必要になる?
「修理に出す必要があるみたいだけど、どうしたらいいのかわからない」
そんなときは、管楽器の修理を行っている楽器店に持ち込んで、先ほど確認した症状があったことを伝えましょう。
吹いてみて当てはまる項目があった場合
主に「バランス調整」という修理を行います。
日頃メンテナンスに出している方には馴染みがあるものかもしれません。
当店で行っているバランス調整の主な作業内容はこちら。
- タンポの角度調整(リードミスや鳴りにくさ詰まったような音が改善されます)
- 同時に動くキイの同着の調整(シの運指、シ♭の替え指はこれにあたります)
- 注油を行い、オイル切れによるキイノイズを修正
キイを押したときにカチャカチャと鳴る金属音も、ほとんどの場合がオイル切れによるものです。
バランス調整の中で注油を行うことで多くのキイノイズは改善されます。
気になった時にはぜひご相談ください。
劣化したタンポは交換が必須
バランス調整だけでは吹奏感の不調を改善できない楽器もあります。
それは「劣化したタンポが付いている楽器」です。
見た目である程度わかるので、自分の楽器を確認してみましょう。
①破れているタンポ
②ひどく変色しているタンポ
これらはいくら角度を合わせてもタンポそのものから息もれが発生してしまう可能性があるため、新しいものに交換したうえでバランス調整を行っていく必要があります。
やっぱり定期的なメンテナンスがおすすめ!
皆様のクラリネットはいかがでしたか?
ここまでで当てはまるような症状はありましたか?
毎日吹いていたり、学校備品の楽器を使用していると気づきにくいことですが、クラリネットの状態は少しずつ変化していきます。
日々のお手入れでその変化を多少遅らせることができても、完全に防ぐことは不可能です。
そのため、クラリネットという楽器を演奏している皆様には、定期的なメンテナンスをお勧めいたします。