お手入れ★マスター【クラリネット編】
こんにちは!セントラル楽器修理部の明樂(あきら)です。
各種クラリネット吹きのみなさん、毎日のお手入れはしっかりできていますか?
「毎日のお手入れって何をすればいいの?」
そんな疑問に、日々楽器に触れている修理部スタッフがお答えします!
ということで…。
あなたも!?お手入れ★マスター【クラリネット編】
をお届けします!
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目次
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演奏前のお手入れ
★組み立て方についてはこちらもチェック★
ジョイントコルクにコルクグリスを塗る
ジョイント部分にコルクが巻いてある楽器は、組み立てる前にコルクグリスをつけて指でしっかりと馴染ませます。ただし、ベタベタになるまで塗る必要はありません。ハンドクリームを肌に馴染ませるイメージ!
また、はみ出たグリスはティッシュ等で拭き取っておきましょう。
コルクグリスを塗ってみてもきつい場合、そして逆にゆるい場合も修理が必要になります。
少しでも違和感を感じたら早急に修理に持ち込んでください。
連絡キイの位置を確認!
メーカーごとに形は違いますが、この上下管から伸びる連絡キイでバランスをとっています。
上記の写真は各メーカーごとに正しく組み立っている状態のものです。
どんなに調整がバッチリ取れていても、この部分が組み立ての時にずれたままになってしまうと、とても吹きにくくなってしまいます。
シビアに!心を鬼にして!正しく組み立てられているか確認してください!
また、組み立てる時は連絡キイ同士がぶつからないように注意しましょう。
BbCL系は上管の真ん中についているリングキイを、BassCL系はラの音の時に使う上管の左手人差し指の側面で押す縦方向のキイと、レの音の時に使う上管の左手中指で押す真ん中についているキイを押さえてあげることで、キイがぶつからないように持ち上げることができます。
上記の通りに正しく組み立てても音が出なかったり吹きにくい場合は、早急に修理に持ち込んでください。
★修理に出すべきか悩んでいる方はこちらもチェック★
演奏後のお手入れ
お手入れの前に…
木製のクラリネットは管体に水分が残ったままになると割れてしまうことがあります。
管体割れを起こさない為にも演奏後のお手入れは特にしっかり行いましょう。
温度差、水分は木製楽器の天敵です。
★割れについて詳しく知りたい方はこちらもチェック★
それではここからは演奏後のお手入れのお話です。
スワブを通す
管体とマウスピースにクリーニングスワブを通します。
スワブはしっかりと広げ、しわや結び目がない状態で使用しましょう。
また、急いで通したり、無理に通したりはしないこと。スワブが管内に詰まってしまう原因になります。
スワブが詰まってしまった時は【絶対に自分では何もせず】すぐに修理に持ち込んでください。
無理に引っ張ったり押し込んだりすると楽器が歪んでしまったり割れてしまったりします…。
ジョイント部を拭き取る
分解した後、ジョイント部についているグリスや水分を拭き取ります。
グリスや水分は管体やコルク部に残らないようにしましょう。劣化や割れの原因になります。
タンポやトーンホールも念入りに!
クリーニングペーパーをトーンホールとタンポのすき間に入れ、キイを数回パタパタと動かし、タンポやトーンホールについた水分を取り除きます。
キイを閉じた状態でクリーニングペーパーを引っ張る動作は、タンポを痛める原因になるので絶対に行わないでください。
特に普段閉じているキイには水分が残りやすいので入念に取り除きましょう。
★タンポについてはこちらもチェック★
仕上げは表面の拭き上げ!
綺麗なポリシングクロスで楽器の表面の指紋や汚れを拭き取ります。
タンポの表面にクロスが当たると破れの原因になるので注意しましょう。特にキイのふちは注意!
また、クロスがキイやバネに引っかからないように注意しましょう。
サムレストクッションは外そう!
サムレストクッションを付けている場合はケースに入れる前に外します。
サムレストクッションがついたままだとケースの形状と合わず楽器に圧力がかかり、キイが曲がってしまう可能性があります。
楽器をケースへしまう前には必ず外しましょう。
基本のお手入れはなんとこれだけ!これなら毎日でも頑張れそうですよね♩
いかがでしたか?
毎日のお手入れがしっかりできていると気持ちよく楽器が使用できます。
今までクラリネットを吹いてきたあなたも、これからクラリネットを始めるあなたも、ぜひこの記事を参考に毎日のお手入れに取り組んでみてくださいね♩
これであなたもお手入れ★マスター!