新入部員必見!!サックスってなんだろな~〈Vol.2〉
こんにちは!
かやまです。
Vol.1から来てくれた方ありがとうございます!
Vol.2では、主にサックスの身の回りのものについてあまり深堀りせずに基本的なことをお話しして、おまけとしてサックスがどんな素材で作られているのかといちょっとだけ触れています。
始めたばかりの方には何かしら役に立つかと思いますので読んでみてくださいませ~(^^)
それでは
サックスってなんだろな~!!Vol.2 スタートです!
サクソフォンのパーツ
サクソフォンを吹くために必要なものは、
楽器本体・マウスピース・リード・リガチャー・ストラップです。
楽器以外のパーツはいずれも楽器購入時に付属してくるものではありますが、
「とりあえず音は出るでしょ」程度の最低限のものも中にはあります。。。
ここでは良い音を出すためにはどんなものが必要かおススメしながら各パーツを紹介していきます。
約600個ものパーツで出来ているので、定期的にメンテナンスが必要です。
楽器の購入をするときには保証やアフターケアがしっかりしているお店を選びましょう。
クラシックのサクソフォンメーカーで特に有名なのは下記3社です。
・セルマー / SELMER (フランス)
・ヤマハ / YAMAHA (日本)
・ヤナギサワ / YANAGISAWA (日本)
もちろん上記以外のメーカーでも魅力的なサクソフォンは多々ありますが、
初心者さんや中高生さんにおススメするとなると上記の御三家メーカーが筆頭になるかと思います。
各メーカーさまざまなモデルがあり、音色や吹奏感が異なりますので、購入するときには吹き比べをオススメします。
マウスピース
・マウスピースとは?
ネックの先っちょにつけて楽器に息を送るための大事なパーツです。
吹き込んだ息が一番最初にマウスピースを通って音がつくられますので、
良い音を出すためには楽器と同じくらい重要なアイテムです。
良質なマウスピースで練習することで上達への近道となります。
プラスチック製の安価なものもありますがクラシックではエボナイト製のものがオススメで、
セルマーのマウスピースが主流です。
画像はA.Saxマウスピース〈セルマー S90 180〉
消耗品ですが上手に使えば2年~3年は使えます!
欠けていたり消耗の激しいマウスピースは
本来のポテンシャルを発揮できないどころか、
悪い吹き方のクセがついてしまうこともあります!
・マウスピース購入時に気を付けたいこと
①自分に合ったモデルを探す(試奏する)
同じメーカーのマウスピースでも、様々なジャンルで自分に合ったものを見つけられるように沢山のモデルがあります。とはいえ始めたばかりの方にはおおよそ絞られるので、お店の人に相談して標準的なものを2、3種類吹かせてもらいましょう。
②納得いくものを選ぶ(試奏する)
マウスピースは1本1本ハンドメイドで作られているので、同じ種類でも多少の差異があります。そのため、失敗しないためには購入時の試奏をオススメしています。
しかし、始めたばかりの方は良し悪しの判断が難しいと思いますので
セントラル楽器ではプロのプレイヤーさんに選定していただいた良質なマウスピースもご用意しております。選定品をご希望の場合はお問い合わせください。
(※選定料が別途税込み¥1,100かかります。)
※マウスピースは、上の歯が直接当たるものなので傷がついてしまいますが、マウスピースパッチを使うことでマウスピースと歯を保護できます。
(画像ではパッチ部分がわかりやすいように台紙を半分つけたまま貼ってます。)
リード
・リードとは?
マウスピースと合わせて使うパーツで、
リードが振動することではじめてサクソフォンの音が鳴ります。
逆に言うとリードが振動していないと「シュ~」と息の音がするだけになってしまいます。
リコーダーのように息を入れるだけで音が出る楽器ではないので、始めて吹くときにはコツがいります。
小さなパーツですが、良い音を出すためには一番大事といっても過言ではないです!
マウスピースに装着時
リードの位置の目安としてよく言われるのが、
『髪の毛一本分マウスピースが見えるくらい』です。
リードの硬さや個人の好みで多少上下することもありますが、
まずは上のような画像の位置でOKです。
・リードの素材や特徴
リードはケーンという植物で、葦の仲間です。竹と同じで中が空洞の筒状になっています。
天然の素材からつくられていますので1枚として同じリードはありません!
良いリードもあればそうではないリードもありますし、個人差もありますので、
まずは自分にあったリードを見つけるリード選びのスキルを身につけましょう!
ただし、「お気に入りの1枚」をずっと使うのはあまり良くないです。。。
リード1枚の寿命は長くても2週間程(使い方にもよりますが)ですので、何枚かを上手にローテーションしながら育てていくといいと思います。
湿度の変化にも敏感なので、リードケースの使用をオススメします。
リードとの戦いはリード楽器奏者の宿命です、割り切りましょうw
サクソフォンではバンドレン(Vandoren)というメーカーが一番主流です。
マウスピースと同じで、状態の悪いリードを使っても良くないことばかりなので、
下記のようなリードは思い切って捨てましょう!
・先っぽが欠けている
・ギザギザしている
・先っぽから裂けている
・カビが生えている
リードケースを使うことで保存や管理がしやすくなります。
置くだけタイプと差し込みタイプがありますのでご自身の性格に合わせてお使いください。
・置くだけタイプ
メリット
置くだけなので安全
デメリット
入る本数が少なめ
・差し込みタイプ
たくさん入る
デメリット
差し込み時にぶつけてリードが割れる事故が起こる
リガチャー
写真のようにマウスピースとリードを固定するために使用します。
うすい金属のパーツなので落っことしたら歪みます!(;゚Д゚)きをつけましょう
固定できてればなんでもOK。と思いがちですが、実は
リガチャーの形や素材で音色や吹き心地にかなり影響があります!
はじめは学校から与えられたおさがりや購入した楽器に付属してくるもので充分ですが、個性を追求するのには欠かせない重要なパーツなので、「音に対する欲」みたいなのが出てきたらリガチャーを変えるサインです。
リガチャーの研究はサクソフォンを吹く上で一つの楽しみでもあるのでいろいろな種類を試してみてください!
※リガチャーで楽しめるのはサックスとクラリネットだけです!
マウスピースやリードと同じで、状態の悪いリガチャーは上達の悪影響になるので下記のようなものは使わないようにしましょう!
ストラップ
サクソフォンは結構な重量の楽器なので(アルトサックスで約2.5㎏)
ストラップを使って首からつるして安定させます。
楽器購入すると簡易的なものが付属してくるのですが、、、
だいたいの人が下のような悩みに直面します。
・首に食い込んで痛い。。。
・首が前に出て猫背気味になってしまう(姿勢が悪くなる)。。。
安心してください!!
昨今では上記のお悩みを解決するストラップが発売されています!
信じられないかもしれませんが、体に負担のないストラップにすると音も良くなります。
体にも音にも影響があるので、ないがしろにはできないアイテムです。
せっかくなので人気の2種類をご紹介します。
・バードストラップ
胸のあたりのプレートのおかげで首元の圧迫を防いでくれて、息をよりスムーズに楽器に吹き込むことができます。
上質で丈夫な革パッドは、首への負担を少なくする効果があります。
・ブレステイキング
「首をしめない」「首にかからない」「胸がひらく」「肩と背中に分散」
という工夫と効果がある、体の負担を最大限に軽減してくれるストラップです。
リラックスした良い姿勢になり、深い呼吸がスムーズにできます。
サクソフォンのパーツまとめ
・必ず必要なもの。
楽器本体 マウスピース リガチャー リード ストラップ
・必須ではないけど、あったほうがいいもの。
リードケース マウスピースパッチ 体にやさしいストラップ
すべてが重要なパーツです!!
いくら楽器が良いものでも、
マウスピースやリガチャー、リードの状態が悪いともったいない事に。。。
ちゃんとした物を大事に使うことが上達への第一歩です!
おまけ
さて、ここから先はちょっと小難しいお話になってしまいますのでおまけです。
サクソフォンはどんな素材で作られているのでしょうか?というお話。
興味のある方は読んでみてください(^^)/
サクソフォンの素材
サクソフォン本体の多くは真鍮(しんちゅう)という金属で作られています。
ブラスと呼ぶこともあります。
真鍮で身近にあるものといえば5円玉です。
5円玉と楽器が同じ金属なんて驚きですね!
真鍮(ブラス)とは、銅と亜鉛の合金なのですが、
その比率によって見た目や音も変わりますし、楽器のお値段の違いの一つでもあります。
イエローブラス
銅70%+亜鉛30% / 張りのある華やかな音
サクソフォンはだいたいがコレ!!
ゴールドブラス
銅85%+亜鉛15% / 温かみのある音
真鍮のほかにも、銅や銀で作られたサクソフォンもありますが、すごく高いです!!
まずは真鍮の楽器からはじめることをオススメします。
表面仕上げの素材
サクソフォンは表面をコーティングして仕上げることがほとんどなのですが、
その仕上げの素材によって、見た目だけではなく音色や吹奏感に差が生まれます。
よく使われるものを大きく分けて
ラッカー仕上げと メッキ仕上げ
この2つを簡単にご紹介します。
・ラッカー仕上げとは?
楽器の表面をラッカーで塗装する仕上げです。
イメージとしては、マニキュアでコーティングしているような感じですね。
色のないクリアなものや、色のついたラッカーもあり様々です。
サックスではクリアラッカーがメジャーですが、ラッカーの色(種類)によっても音色や吹奏感が大きく変わります。
管体の素材が真鍮でしたら、その特徴を持ちつつ無駄な音の広がりを抑える効果があります。
クリアラッカーの場合、音抜けがよく艶やかな音色になります。
・メッキ仕上げとは?
楽器の表面に金属を付着させる仕上げです。
「〇〇プレート」と表記される事が多いです。
ex. 金メッキ=ゴールドプレート(GP)
メッキの最大のメリットは、「管体の金属に、別の金属の特性を付与できる」です。
例えば、管体が真鍮の楽器に金メッキをかけると、真鍮の良さを持ちつつも、金の特性である豊かで輝かしい響きがプラスされます。
ゲームでありそうな、火属性の剣に光属性を付与させる感じですw
管体を金属の膜で覆うため、ラッカーに比べると楽器の重量は少し重くなり、吹いた時の抵抗感が強くなる傾向にあります。
クラシックサックスではゴールドプレート(GP)・ピンクゴールドプレート(PGP)が人気ですが、
素材自体がとっても高価なので楽器本体の価格がとっても高いです。。。( ;∀;)
楽器全体だと高いので、ネックにだけメッキをかける事もしばしばあります。
サクソフォンにとってネックの変更はマウスピースやリガチャー以上に変化の大きいものなので、後からメッキ加工のネックのみを購入する方もいらっしゃいますし、最初から「ネックだけメッキ加工」してあるモデルも発売されてます。
【ネックにメッキ加工がしてあるモデルの例】
・ヤマハ アルトサクソフォン YASー875EX C-Limited(セントラル楽器オリジナルモデル)
・セルマー アクソス GPトーン アルト/テナー